英検2級は、英語学習者にとって重要な目標となる資格の一つです。その難易度は、高校卒業程度の英語力が求められることで知られています。英検2級に合格するために必要な語彙数、勉強時間、テキストを解説していきます。合格した経験をもとに、さまざまな角度から英検2級に挑むための情報を提供していきます。
- 英検2級の難易度ってどれくらいだろう、、難しいのかな?
- 英検2級に合格するためのポイントを知りたい!
こうした疑問にお答えします。
英検2級を高校在学中に合格した経験をいかして、わかりやすく解説していきます!
英検2級 難易度・レベル
英検2級の難易度を他試験との比較や語彙数から解説していきます。
英検2級 難易度は高校卒業程度
- 高校卒業程度
- 社会生活に必要な英語を理解し、また使用することができる
英検2級の難易度は、一般的には高校卒業程度の英語力が必要とされます(日本英語検定協会 より)。リーディングやリスニング、ライティング、スピーキングといった様々な技能を総合的に評価されるため、幅広い語彙力と文法知識が求められます。
英検2級 難易度とTOEIC、TOEFL iBT、GTECの比較
英検2級の難易度を他の英語試験と比較すると、次のようになります。
- TOEIC換算で550点以上
- TOEFL換算で42点以上
- GTEC換算で1000点以上
- CEFRはB1相当
TOEICはビジネスシーンに特化した試験であり、TOEFL iBTはアカデミックなスキルを評価する傾向にあります。また、GTECは実用的な英語力を測るテストです。英検2級とこれらの英語試験はそのレベルや試験内容によってすみわけがなされています。
英検2級合格に必要な語彙数
英検2級に合格するためには、約5000~6000語の語彙力が必要と言われています。日常会話やビジネスシーンで使われる一般的な語彙だけでなく、学術的な領域や専門的な分野に関する語彙も網羅する必要があります。過去問を解いたり、公式のテキストを使って語彙力を高めることが重要です。
単語学習の優先度
ただし、英語学習の初心者にありがちな間違いに、「とりあえず単語帳」の考え方がありますが、これには大きな誤解があります。なぜならまず、自分が解きたい問題のレベルに対して、何が足りていないかを把握しなければならないからです。
もしあなたが過去問に取り組んで、
リスニング:会話の流れ・テーマはすべて理解できたけど、会話中に男性の話した1つの名詞が分からなかった。それが分かれば答えられたのに、、
リーディング:文型もとれたし、文法や修飾も理解できた。ただ、このwhichがかかる先の単語が推測できない、、単語を知っていれば楽なのに、、
こうしたことに何度も直面するのなら、単語を覚えるだけで合格できるレベルにあります。ただ私も含めて多くの方は、文法で理解がおよんでいないところがあって、読解において文章をただしく捉えることができていない場合がほとんどです。
英検2級の合格点と合格率の推移
英検2級 合格率の推移
英検2級の合格率は2016年以降公表されていません。
2016年以前は公式に発表があり、2010年から2015年までの合格率は約25%で推移していました。
また、二次試験の合格率は約80%あり、一次試験の難関さ・重要さが分かります。帰国子女や海外経験のある学生は英検準1級から挑戦される方が多いので、英検2級の合格率に大きく影響しているとは考えにくいでしょう。
英検2級 合格基準点数
- 一次試験1520/1950が合格ライン
- 二次試験460/650が合格ライン
- ただし、配点が公表されておらず「何問中何問で合格か」は不明
- 従来はおよそ60%の得点率で合格できていた
私が受験したのは2014年の第3回で筆記試験46/75点、口頭試験29/33点でした。
ただし、現在では『60%』というのは目安程度となっていて、合格に必要な正答数はつかみにくくなっています。自己採点の結果や、受験後の感覚と実際の結果が離れているのが今の英語検定です。
英検2級 出題形式と対策
英検2級を個人受験する場合の概要をまとめました。詳細は公式HP(公益財団法人 日本英語検定協会HP )をご確認下さい。
測定技能 | 問題数 | 形式 |
リーディング | 31問 | 4肢選択 |
ライティング | 2問 | 記述式 |
リスニング | 30問 | 4肢選択 |
(日本英語検定協会 2級の試験内容 より)
2024年度からの新形式
2024年度第1回検定から新形式へ変更しています。知識や技能の習得にとどまらず、思考力や表現力を問うために変更が加えられました。(英検の問題形式 一部リニューアルのお知らせ より)
- Reading:設問数削減
- Writing:英作文が1題から2題へ変更、要約問題の追加
- なお、試験時間、Listening、Speakingに変更はありません。
2016年度からの変更点
- 語句整序問題が削除された
- ライティングテストが導入された(内容、構成、語彙、文法から評価)
- リーディングの形式が1級・準1級の形式に近しくなった
- 試験時間が85分(10分延長された)
英語検定2級には以上の変更が2016年度から施行されているので、これ以前のテキストや情報を参考にする際は気を付けましょう。
英検にネット受験はある?
英検には「英検S-CBT」とよばれるCBT受験方式があります。CBT式では、全国の指定されたテストセンターでPC画面を操作することで受験できる、手軽さが特徴の試験です。
- 対象は準1級~3級まで
- スピーキングはヘッドセットマイクに録音
- リーディングはPC画面操作で選択
- ライティングは用紙に書く(筆記型)か、キーボード入力(タイピング型)
最大の利点は「家から近いテストセンターで」「好きな日に」「1日で」試験を受けることができる点にあります。
英検に限らず、CBT式は土日を中心にテストを受け付けていますが、利用者の多い地域や規模の大きなテストセンターでは平日にやっているところもあります。
※利用する予定のテストセンターのスケジュールカレンダーをよく確認してから計画を立てましょう。
試験日程
個人受験と団体受験があります。ここでは個人受験の場合を記載します。英語検定には各級年3回の実施があります。
時期 | |
第1回 | 6~7月 |
第2回 | 10~11月 |
第3回 | 1~3月 |
試験時間
混雑緩和のため、級ごとに着席時間が調整されています。こちらでは英検2級の詳細を記載しました。(日本英語検定協会 試験時間 より)
入場開始時間 | 着席時間 | 試験開始時間 | 終了時間(目安) | |
一次試験 | 12:50 | 13:30 | 14:10 | 16:00 |
二次試験 | 午後 |
検定料
英検2級: 本会場8400円
(団体受験には準会場あり6400円)
一次試験:筆記とリスニング
英検2級の一次試験では、約85分間の筆記試験と約25分間のリスニング試験が行われます。筆記試験では、リーディングや文法問題が出題されます。リスニング試験では、日常会話やアナウンスなどの音声を聞いて問題に答える形式です。過去問を解くことで、出題形式に慣れると同時に課題を克服するのに役立ちます。
一次試験:ライティング
英検2級の一次試験には、ライティング(英作文)も含まれます。採点に関する観点として、①内容②構成③語彙④文法が挙げられています。正しい文法や語彙を使い、論理的な構成で文章を表現する能力が問われます。
二次試験:面接とスピーキング
英検2級の二次試験では、面接・スピーキングが行われます。面接では、質問に対して適切に回答する能力が問われます。スピーキングとしては、日常会話や意見表明などのスキルが評価されます。実際の英語の会話力をアピールすることが重要です。英語でのこの面接は合計で約7分間あります。
英検2級に合格できるおすすめテキスト・問題集
英検2級に合格するためには、適切なテキスト・問題集を使用することが重要です。公式のテキストや過去問題集を活用しつつ、実際の試験に即した問題集や教材を使うことで効率的な学習が可能です。
英検2級 合格に必要な勉強時間
英検2級の合格に必要な勉強時間は30~50時間程度とされています。
もちろん、個人差があります。英検の対策として過去問や単語学習の時間をとる場合の時間なので、英検2級の英語レベルにまったく達していない場合には、さらに時間が必要です。「英検2級専用のために」かける勉強時間はこれくらいですが、そもそもの英語力をつけるという意味では、個人の現時点での英語力から逆算する必要があります。
以上、「英検2級 難易度を解説!合格のポイントは?【完全版】」でした。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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