パソコンを長期間使用していると動作が非常に遅くなってきます。
様々な原因がありますが、HDDが原因になっていることが多いです。
今回、ノートPCのHDDをSSDに交換しましたので、手順を画像付きで説明します。
具体的には、交換後のSSDの容量がHDDより少なかったので、OS初期化してSSDに交換しました。
OSの初期化を除く作業時間は、約2時間ほどでした。(OSの初期化はしなくてもよいケースがほとんどです)
やったことがない方は敷居が高いと感じるかもしれませんが、めちゃくちゃ簡単です。
目次
HDDをSSDに交換するメリット・デメリット
・動作が速くなる(PCの起動を含む)
・古いPCも動作が速くなる
・HDDより衝撃に強い
・動作が静か(HDDは物理的に回転するが、SSDは読み込むだけ)
・消費電力、排熱量の減少
・HDDよりSSDの価格が高い
・データの長期保存には向かない
・SSDには書き込み制限がある → 今はほぼ関係ないです
SSDに交換するメリット
最大のメリットはPCの動作が早くなることです。
特に起動時の速さは大きく変わります。
私のPCだと起動して動かせるまでに2分以上かかっていたのですが、約15秒に大幅な短縮できました。
しかも、6年前に発売した2012年モデルなのにです。
加えて、古いPCでもSSDに交換すれば速く動くようになります。
流石に10年以上前のPCにもなると、スペックが不足しソフトが動かないことはあると思いますが、最近のPCのスペック(CPU)はほとんど上昇していないのでSSDに交換すれば確実にサクサク動作するようになるでしょう。
他には静音、消費電力小、衝撃に強いなどありますが、普段使っている限りでは体感できるものはありません。
強いて言うならHDDの回転音がSSDにはないので若干静かかなと感じるぐらいです。
SSDに交換するデメリット
デメリットはやはりHDDよりSSDは価格が高いことです。
500GB同士で価格を比較すると以下のようになります(2019年3月時点)。
SSD(500GB) | HDD(500GB) | |
価格 | 約8000円 | 約5000円 |
SSDのほうが約1.6倍ほど高いです。
HDDの価格はここ数年ほぼ横ばいですが、SSDは年々価格が低下し十分安くなっているので購入を検討してもよいと思います(1年前の2018年3月は500GBが約15000円)。
他にも書き込み回数に制限があるとも言われていますが、初期に発売されたSSDでの話なので現在売られているSSDにはほぼ関係ありません。
ですが、長期保存(10年~)にもなると話は変わります。
物理的に円盤に書き込むHDDはデータが消えにくいですが、SSDは長期間保存しておくとデータが消えてしまうといわれています。
消え始める期間は10年から数十年と幅がありますが、可能性として知っておきましょう。
個人的にはほとんどの方が5年ほどでPCを買い替えると思うので、気にしなくてもよい話でしょう。
ノートパソコンのHDDをSSDに交換する全体の流れ
1. 必要なファイルを外付けHDDに移行(バックアップをコピーする)
2. OS初期化
3. SSDにOS移行(+保存したデータ)
今回、OSを初期化したのは交換するSSDの容量がHDDより少ないからです。

私の場合は上の図のような状況だったので、HDDに保存している容量を減らすためにOSを初期化しました(下図)。

(SSDの価格は現在ほど安くはなかったので、容量の少ないSSDを買いました。)
ただ、HDD内のいらないデータを減らしておいたほうがデータ移行の時間を減らせるので、SSDの容量が大きく今のPCの状態のまま移行したい人でも容量を減らすのをおすすめします。
ちなみに、Windows 10のOSの容量は約16GBです。
*OSとはパソコンを動かすのに必要な最低限のシステムだと考えてもらえば大丈夫です。
SSDの購入前に確認しておくこと
SSDの大きさ(2.5インチ or 1.8インチ)
HDDの厚さによってはSSDのサイズと合わないことがあるため、ノートPCの裏面のカバーを外して確認しておきましょう。
現在の主流は2.5インチですが、まれに1.8インチの小さなHDDを使っている場合もあります。
わからなければ実際に測って確認しましょう。
1.8インチ | 4.57cm |
2.5インチ | 6.35cm |
SSDの厚さ(7mm or 9.5mm)
現在、SSDの厚さは9.5mmが主流ですが、7mmと9.5mmのサイズが販売されています。
今使っているノートPCのHDDの厚さがどちらのサイズであるかを確認しましょう。
SSDの容量
交換するSSDの容量が使っているHDDと比べて大きいのか、小さいのかを確認します。
今の状態をそのままSSDにコピーしたいなら必ず容量がSSD>HDDの使用容量となるように買いましょう。
SSDの容量が小さいなら、データをHDDから必要ないファイルを削除し、SSDにコピーする量を減らしてSSD>HDD使用容量となるようにしておきます。
個人的には500GBもあれば余裕をもって保存できるの人がほとんどだと思うのでおすすめします。
今使っているノートPCの容量確認方法
*どれくらいの容量を買えばよいかわからない方向けです

それでもわからない方は、SSD 1TBを買えば、ほぼ間違いなく大丈夫でしょう。
SSDのメーカーはどこを選べばよいのか?
様々なメーカーがSSDを販売していますが、どこのメーカーを選べばよいのかわからない方も多いと思います。
結論としては、スペックや品質はどのメーカーも良く、普段使いに関してほとんど差はないので好きなメーカーや価格の安いものを選びましょう。
とはいってもわからないと思うので、代表的なメーカーを並べてまとめています。
ノートパソコンのSSDに交換するのに必要なもの
必ず必要なもの
・交換する新しいSSD
・2.5インチ SATAケーブル (SSDにHDDの内容をコピーするのに必要)
・HDDからSSDへ移行ソフト(おすすめ:Easeus todo backup)
・ドライバー(HDDの取り外しに必要)

場合によっては必要なもの
・外付けHDD or USBメモリ(ファイル保存用)
・SSD/HDD用スペーサー 7mm-9.5mm (HDDとSSDのサイズによっては固定用に必要)

・外付けHD:OSを初期化する場合と移行するデータの量を減らしたい場合に必要なデータを保存するために必要です。
・SSD/HDD用スペーサー 7mm-9.5mm:SSDの厚さが小さかった時に厚さを補うために必要です。
ノートパソコンのHDDからSSDへの交換手順
手順1,2は人によって必要のある人とそうでない方がいるので、確認お願いします。
PCを同じ状態に保ちたい方、HDDのデータをそのままコピーしたい方は、
手順3.HDDからSSDにOSの移行(+ソフトやデータ等)
から進めてください。
1.必要なファイルを外付けHDDやUSBメモリへコピー
OSを初期化するならば、必ずファイルを外付けHDDなどに保存しましょう。
交換するSSDの容量が大きく、そのままSSDにそのままデータを移したい人は飛ばしてOKです。
2.OSを初期化
今回、移す前のHDDより移行するSSDの容量が少なかったので、OSを初期化しました。
ちなみに4時間ぐらいかかりました。
必要なデータのコピーが必要ない、HDDのデータをそのままSSDにそのままデータを移したい人は飛ばしてOKです。
3.HDDからSSDにOSの移行(+ソフトやデータ等)
HDDからSSDにOSやデータのコピーをします(クローンとも言います)。
まずは、Easeus todo backupをインストールしましょう。
無料のFreeでOKです。
インストール後の手順を画像付きで説明します。
1.PCとSSDを2.5インチ SATAケーブルで接続します

画像のように接続してください。
2.Easeus todo backupを起動し、クローンを選択

3.ハードディスク0を選択(コピーするHDDを選択しています)

4.ハードディスク1を選択(コピー先のSSDを選択しています)

ハードディスクとなっていますが、SSDが選択できているので大丈夫です。
5.実行を選択

6.コピーが完了するまで待ちます

ちなみに待ち時間は残り7分と出ていましたが、実際には約70分ほどかかりました。
7.HDDからSSDへのコピー完了(クローン完了)
コピーが完了すれば終わりです。次はHDDとSSDを交換します。
HDDの外し方&SSDへの交換方法
ノートPCによってHDDの外し方は異なりますが、手順を説明します。
注意点として、ノートPCの電池を必ず先に外してください。
参考として、私がSSDに交換したノートPCの裏側です。
すでに裏面を保護しているカバーと電池は外してあります。

1.ネジで固定されていたHDDを除去します。

今回はHDDやSSDを固定する保護カバーがあったので、スペーサーを利用しませんでした。
2.HDDを保護カバーから取り外し、SSDと交換します

保護カバーとHDDはネジで固定されていたので外し、SSDに付け替えました。
3.SSDをノートPCに装着

無事交換できました。
後は、PCの電池を入れてPCが起動するかを確認すれば完了です。
まとめ
全ての作業時間 約8時間 (初めて交換した私の場合)
・OS初期化 6時間
・HDDからSSDへの交換作業(コピーを含む) 2時間
初心者の私が行った場合でも8時間ほどで終わりました。
OSの初期化をしない人は約2時間ほどで終わるので、PCの知識がある程度ある方はさらに早いと思います。
正直なところ、PCのパーツ交換などハードウェアの知識がなかったので手を出しずらかったです。
ですが、実際にSSDへ交換してみると簡単にできました。
遅い状態のまま使うより、もっと早くやっておけばよかったのが感想です。
動作が遅くなったPCを使い続けるのは時間の無駄で、急いでいる時は特にストレスが溜まってしまいます。
たとえ古いパソコンでもSSDに交換すれば、起動時間は短く、動作もサクサク動くようになるので、イライラから解放されます。
この記事を参考にぜひ交換してみてください。
皆さんももっと早く交換しておけばよかったと後悔するはずです。